路上ライブを行う場合、楽器のほかにマイクやスピーカーなどの音響機材が必要になります。生音でライブを行う方もいらっしゃいますが、街中での演奏を考えると音量が足りないと感じることは否めません。とはいえ、音響機材を一式揃えるのはやはり大変でしょう。
そのようなとき便利なのが、簡易PAシステム(ポータブルPAシステム)と呼ばれる機材です。今回は、路上ライブを行う際のポイントと簡易PAシステムについてご紹介します。
路上ライブ(ストリートライブ)を行うには
路上ライブを行う場合、事前に施設の管理者などに許可を取る必要があります。公道の歩道上でライブを行うなら、必ず警察の許可を受けましょう。
道路交通法第77条では、一般交通に影響を及ぼす行為を行う場合、当該行為に係る場所を管轄する警察署長の許可を受けなければならないと規定されています。
つまり、許可なく公道上でライブを開催した場合、道路交通法違反に該当します。道交法に違反した場合、3カ月以下の懲役、または5万円以下の罰金が科される可能性があります。
警視庁のWebサイトでは、道路使用許可の申請手続きについての情報が公開されていますので、事前に十分調べた上で許可を取るようにしましょう。
道路使用許可の概要、申請手続等|警察庁Webサイト
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seibi2/shinsei-todokede/dourosiyoukyoka/permission.html
路上ライブのメリット・効果
ライブハウスでパフォーマンスを行う場合は、ライブハウスの使用料やチケットノルマなどが発生してしまいます。これらの負担は小さくありませんし、そのコストゆえ頻繁にライブを開催することは難しくなるでしょう。路上ライブでは、このようなコストが発生しない点がメリットです。
また、気軽に人前での演奏ができるため、練習では得られない経験を積むことができます。何より自分たちの音楽を人に聴いてもらえますし、活動を続けていればファンがつく可能性もあります。投げ銭などで収入を得る機会があるかもしれませんし、音源やグッズを用意しておけば足を止めてくれた人に販売することもできます。
路上ライブに必要な機材
路上のような雑音の多い場所で音を聴いてもらうには、アンプやスピーカーに接続できるエレアコ(エレクトリックアコースティックギター)や、キーボードなどの電子楽器があると良いでしょう。弾き語りをする場合は、楽器のほかにマイクやマイクケーブル、スタンドなどもあると便利です。
エレアコやキーボード、マイクなどの音を鳴らすには、アンプやスピーカーはもちろんミキサーなども必要になります。しかし、それぞれ個別に用意してセッティングを行うのはハードルが高いと感じる人もいるでしょう。そこでおすすめしたい製品が、簡易PAシステム(ポータブルPAシステム)です。
簡易PAシステムとは
マイクなどの電子機器を使ったライブをする場合、アンプやミキサー、スピーカーなどが必要です。これらを用意しセッティングするとなると、それなりにコストがかかる上、ある程度の知識も必要になります。
簡易PAシステムは、これらのライブに必要なものをまとめ、持ち運びやすさを考慮して作られた音響機材です。それぞれの機能をある程度絞り、シンプルに設計されているため、操作も難しくありません。
簡易PAシステムの種類
セパレートタイプ
ミキサーとスピーカーが分かれている簡易PAシステムです。スピーカーを配置する際の自由度が高いという利点があります。出力が大きい製品が多く、複数人での演奏などでも使いやすいことが特徴です。セパレートタイプのPAシステムは、スピーカーがステレオの場合が多いです。
多入力スピーカータイプ
入力端子を含め、スピーカー本体に必要な機能が集約されているオールインワンタイプの簡易PAシステムです。比較的小さい製品のため、1人でも手軽に運搬することができます。バッテリー内蔵型のものであれば電源がない場所でも使用できるため、フットワークの軽さを重視するなら使い勝手の良い機材です。
おすすめの簡易PAシステム
まとめ
個人でライブを行う場合、機材の運搬のしやすさや使いやすさは重要なポイントです。必要な機能がまとめられた簡易PAシステムは、路上ライブのハードルを下げてくれる便利な機材と言えます。「マイクやスピーカーを使って路上ライブをしたい」「野外で楽器を鳴らしたい」という方は、簡易PAシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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